2025年10月以降、日本人がヨーロッパへ旅行する際に、新しい入国管理システムへの対応が必要になりました。本記事では、EES(出入域システム)とETIAS(欧州渡航情報認証制度)について、外務省・EU公式サイトの情報をもとにわかりやすく解説します。
EESとETIASとは?
これまでヨーロッパのシェンゲン圏への入国は、パスポートにスタンプを押して出入国履歴を管理していました。EESとETIASはこれをデジタル化・事前申請制度化するものです。どちらも日本人を含む非EU国籍の旅行者が対象です。
EES(出入域システム)
EESは旅行者が事前に申請する制度ではありません。国境で自動的に登録されるシステムです。以下に詳しく説明します。
EESとは
EES(Entry/Exit System)は、シェンゲン圏の国境を越える際に、出入国に関する情報を電子的に記録するEUの制度です。パスポートへのスタンプ押印に代わるデジタル管理システムです。
いつから?
2025年10月12日から段階的に導入が開始され、2026年4月10日以降は導入国の全ての国境検問所で運用が始まる予定です。
旅行者がやること
事前申請は必要ありません。国境検問所で、入国審査官またはセルフキオスク端末により以下の情報が電子的に登録されます。
- パスポートに記載されている氏名・生年月日などの情報
- 出入国の日時・場所
- 顔写真
- 指紋(生体認証データ)
モバイルアプリ「Travel to Europe」
事前登録用のモバイルアプリ「Travel to Europe」が提供されています。入国の72時間前からパスポート情報・顔画像・入国アンケートを任意で事前登録することができます。事前登録することで国境通過をより円滑に行えます。
2026年5月時点での対応状況は以下の通りです。
- スウェーデン:パスポート情報・顔画像・入国アンケートの全機能に対応
- ポルトガル:入国アンケートのみ対応
今後、EESを導入した他の欧州諸国でも順次利用できるようになる予定です。
注意点
ETIAS(欧州渡航情報認証制度)
ETIASはEESとは異なり、渡航前にオンラインで申請・認証を取得する制度です。ただし現時点では運用が開始されておらず、申請は不要です。導入後に備えて概要を確認しておきましょう。
ETIASとは
ETIAS(European Travel Information and Authorisation System)は、日本を含むシェンゲン・ビザを免除されていた渡航者に、渡航前のオンラインでの申請・認証取得を求める制度です。すでに米国(ESTA)、カナダ(eTA)、英国(ETA)などで導入されている同様のシステムに続くものです。
いつから?
2026年第4四半期(10月~12月ごろ)の運用開始が予定されています。現時点でETIASの運用は開始されておらず、渡航に際して手続きは不要です。(外務省、2026年5月時点)
対象国
シェンゲン協定加盟29カ国にキプロスを加えた以下の30カ国が対象です。
アイスランド、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、ルーマニア
申請方法・費用・有効期限
導入後は、ETIAS公式ウェブサイトまたは専用モバイルアプリで申請します。
- 手数料:20ユーロ(18歳未満・70歳以上は無料)
- 有効期間:3年間(パスポート残存期間が3年未満の場合はパスポートの有効期限まで)
- 認証結果:大半は短時間で通知。遅くとも4日以内。場合によっては追加書類や面接が必要となり、さらに30日ほどかかる場合もあります
よくある質問
まとめ・最新情報の確認先
EESとETIASはいずれも導入スケジュールが変更される可能性があります。渡航前に必ず以下の公式サイトで最新情報を確認してください。
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